映画

2009年4月 1日 (水)

『ウオッチメン』を観た

テレビでCMしていた割には、なぜか公開している映画館が少ない『ウオッチメン』を観に行きました。

 で、感想……

おもしろい! おもしろいけど、う~ん、マニアックだなぁ……。「能動的」な原作ファンや映画通な輩なら楽しめるけど、「ダークナイト」すら楽しめないライト(受動的)なお客さん達には、かなりシンドイかも。拡大ロードショーをしなかった理由が分かります。

個人的には十分に楽しめましたが、ちょっと気になったのは、原作を忠実に表現しようとしたのか、それともリスペクトかどうかは知りませんが、ちょっと「りっぱな作品」にしようとしすぎて、やたら冗長なアートっぽい表現や、こりすぎる構成やカットワークが鼻についたところでしょうか。なんか、70年代初頭の、ちょっとヘッドなアメリカンニューシネマの臭いを思い出しましたよ。「予定調和とご都合主義の能天気なエンターテイメント映画に満足してる客はついてこなくていいよ!」みたいな。でも、デキの良い作品には間違いありませんけどね。あと、「300」のザック・スナイダー監督がメガホンをとっただけあって、バイオレンスシーンは「笑っちゃう」ぐらい、気合いが入っています。

ディズニーを象徴とする明るく楽しいアメリカンエンターテイメントの偽善的な面の皮をベリッとひんむいたら、その裏から「もうひとつのアメリカの黒エンターテイト」という名の血がドロドロと流れでてきたような作品でした。(意味不明(笑))

しかし、ここまでの作品を作らせたアラン・ムーアとデイブ・ギボンズの原作は、さぞや質が高いのでしょう。なんでもSF文学の最高峰・ヒューゴー賞をコミックで唯一受賞したほか、タイム誌が選ぶ「長編小説ベスト100」にも選ばれた歴史的名作だそうな。こりゃ、映画制作陣も気合が入ろうというものです。ちなみに、今、その原作の一章が無料で読めるようです(4月22日まで)
 こちらから

読んでみましたが、いやぁ~、映画の絵コンテみたいですね、あと、ネームも多いし。明らかに日本のマンガとは異質のものです。でも、文学の臭いがプンプンしてインテリジェンスを感じますねぇ。う~ん、欲しくなってきたぞ~。

【追記】どうでもいいけど、Dr.マンハッタン、常にパンツをはかしたほうがよかったのでは? せっかくの高尚なセリフも股間のイチモツが気になって台なしなかんじ。(笑)

あと、最近みたDVD

ソード・フィッシュ 特別版

ソード・フィッシュ 特別版

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD

どちらも「いまいち」でした。どうでもいいけど、なんでAMAZONのリンクは写真がまともに表示できなくなったんだろ?

2009年3月22日 (日)

『ワルキューレ』を観た

第二次世界大戦のナチスドイツにおいてクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐が中心となって計画されたヒットラー暗殺計画「ワルキューレ作戦」という史実をもとにした作品を観に行きました。

varkire.gif

で、感想……

既に史実として失敗した作戦なので、作品のオチがわかってるとはいえ、ハラハラドキドキさせられた良質の作品でした。で、トム・クルーズは、あいかわらずかっこよかったですな。あと、ヒットラーの登場シーンは、いままでのこのての作品の中では一番緊張感があった演出でした。

ヒットラーの圧政からドイツとそしてヨーロッパを守りぬこうとした一部の兵士たちの死をも恐れぬ勇気と信念には、畏敬の念を覚えずにはおられません。過去の戦争映画ではナチスドイツの兵士は皆がヒットラーに賛同している悪者のごとく「十把ひとからげ」的に描かれてきましたが、実は、この作品のように反対派も大勢いたという、歴史に関心のない一般大衆があまり知らなかったであろう史実を、トム・クルーズという「とっつきやすい」役者を使って世に知らしめたことは、とても意義あることだと思います。(ちなみにヒットラーの暗殺計画はヒットラーの政権奪取後、単独犯及び組織的なものを含めて少なくとも43回企てられたそうです)。

 しかし、無念だったでしょうね。闘って殺された勇士たちは……。ラストは、ただ、せつなくて、悲しかったです。作品を観終わった後、「もし、自分がナチスドイツの兵士だったら、そのような行動ができただろうか?」と妄想しました……。

で、……情けない気分になってしまいました(苦笑)。

another-var.gifちなみに左はヒトラー暗殺計画の全貌に迫るドキュメンタリーだそうです。
下は「オペレーション・ワルキューレ」というドイツ映画です。(画像がうまく表示できません)

ヒトラー暗殺計画 アナザー・サイド・オブ・ワルキューレ

 

 

 

オペレーション・ワルキューレ [DVD]

オペレーション・ワルキューレ [DVD]

  • 出版社/メーカー: パンド
  • メディア: DVD

2009年3月18日 (水)

『つみきのいえ』を観た

アマゾンで購入したのですが、手元に届くまで2週間かかりました。まぁ、仕方がないですよね。アカデミー賞が決まったとたんに興味を示す私みたいなミーハー連中の注文が殺到したせいで、生産が間に合わなかったんでしょう。

内容ですが……「まるで積み木のように重なった家。海面がどんどん上がってくるので、上へ上へと建て増しを続けてきたのです。そんな家に住んでいる、おじいさんと家族の思い出の物語」(DVDのパッケージに書かれていた文章より)

つみきのいえ (pieces of love Vol.1) [DVD]

つみきのいえ (pieces of love Vol.1) [DVD]

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD

で、感想……

いいですねぇ…。まるでヨーロッパの作家さんが作ったような雰囲気で、力むわけでなく、今どきのアニメの文法を使うわけでなく、くさい主張をふりかざすわけでもなく、すべてが淡々と描かれてゆきます。過度の演出がない分、ひとコマひとコマに、観る側が感情を移入できる「良い意味の隙」が生じるので作品の世界に素直に誘われます。そして、鑑賞後にじわりとした感動が生まれます。

私が感じるに、「つみきのいえ」は、ある老人の人生のカタチであり、それはまるで、つみきを積み上げてゆくように繰り返されていった日々のカタチにもみえます。老人が家が海に沈んでしまわないように積み上げるレンガのひとつひとつは、彼の一日一日を象徴しているのでしょうか。「つみきのいえ」は次第に先細りしてゆきます。それは老い先短い彼の人生を象徴しているのかもしれません。しかし、老人に悲壮感はありません。逆に、階下でみた亡き妻との思い出を相手にワインでひとり静かに乾杯します。

この作品は、「地球温暖化に伴う海面上昇問題がもうひとつのテーマで云々…」と、一部の批評で書かれているようですが、私はそんなことはどうでもよく、「よくできた象徴的な人生物語」だと思っています。海は時間。水中は過去。レンガは日々。海上は現在。空は未来。そして「つみきのいえ」は人生そのもの。

「自分の家は、今どのくらい沈んでいるんだろうか? 階下になにが沈んでいたっけ? あとどのくらい建て増しができるんだろうか?」……なんてなことを思わず考えさせられた作品でした。

あと、最近みたレンタルDVD

ミリオンダラー・ベイビー [DVD]

ミリオンダラー・ベイビー [DVD]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

今頃になって観てますが、何か?(笑) 

で、感想……

これって、女性ボクサーのサクセスストーリーだと思いこんでました。なんと、とっても悲しい話だったんですね。いやぁ~……主人公の女性がかわいそうでなりません。そして、クリント・イーストウッドの最後も……。でも、「かわいそう」ですませるのは安直な感想なんでしょうね。どんなに惨めでも「その人間にとっては、かけがいのない大切な人生」なんですから、むしろ、かわいそうと思うことは不遜な心が生む感想なんでしょうね。でも、それでも、ラストシーンのひなびたレストランのカットは、あまりにせつなくてたまりませんよ~……シクシク……。あ、そうそう! なんでも作品のラスト近くにあった尊厳死のシーンについて巷ではあれこれ問題になったようですね。確かにロッキーみたいな前半とのギャップを感じる重い展開に正直、面食らいましたが、この作品には必要な表現だったと思います……。あ、観てない人はなんのことか分かりませんね。是非、ご覧下さい。

「つみきのいえ」といい「ミリオンダラー・ベイビー」といい。、あらためて「人生」を考えさせられた2本でした。

 ん? あ、思い出した。これも観たんだっけ!

スピード・レーサー 特別版 (2枚組) [DVD]

スピード・レーサー 特別版 (2枚組) [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD

で、感想……

映像自体はなかなか個性的でおもしろかったですが、正直、ウォシャウスキー兄弟の「アニメを実写化することに関するセンス」はよく理解できませんでした。それと個性的な映像がでしゃばりすぎて、それでなくても冗長でテンポの悪い人間ドラマの進行を邪魔し、なんかハギレが悪く感じました。実は……途中で寝てしまいました。(夜中にみたせい?) で、後日、観直そうかと思いましたが、観直す気がしませんでした。

 

2009年3月12日 (木)

映画をあれこれ観た

最近観た映画あれこれ。

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まず「ジェネラル・ルージュの凱旋」

で、感想……

まとまっていてなかなかおもしろかったです。前作の「チームバチスタの栄光」よりもよくできてたんじゃないのかな? 堺雅人の独り舞台ってな感じだけど、それぞれのキャラがよくたってました。しかし、前作といい今作といい、医療の世界の裏事情がよくわかり勉強になります。(救命救急センターって、その重要さの割には恵まれてない環境だとは、ちょっと驚きました)

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次は宮藤官九郎の脚本・監督の作品、「少年メリケンサック」

で、感想……

題材はパンクということで、今までにないアナーキーな演出を期待したんだけど、意外やクドカンパワーがノーマルな感じがしてちょっと物足りない感じ…。宮崎あおいちゃんのカワイサでもった感じがしなくもないなぁ。でも、私は楽しめました。特にパンクが好きな方にはかなり楽しいかも。ちょい役でその手のミュージシャンが大勢出てまっせ(スターリンとか)

yattaman.gif
お次は「ヤッターマン」

で、感想……

アニメの世界をここまで忠実に実写化しようとした心意気には感服します。邦画にしてはかなり「見せ方(CGとかね)」に工夫してる方だと思いました。しか~~~し! 肝心のシナリオと演出がいまいち! せっかく、CGに金をかけたのだから、そこんとこにもっと力をいれればいいのに、チープ。三池監督だっけ? エロねたとか、話のくささとか、監督のおっさんくさいセンスがひとりで足をひっぱっていたような気がします。

あとは、先週みたレンタルDVDとか……

花とアリス 特別版 [DVD]

花とアリス 特別版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD

 で、感想……

言わずと知れた岩井俊二監督の作品。6年前の作品でしたが、なんか少女趣味な作品みたいだったのでスルーしてたのですが、とんでもない! いやぁ~、食わず嫌いはダメですね。見なかったことを後悔しました。リリカル……という一言ではかたずけられない、強いものを感じる「友情」の物語でした。蒼井優がひかってます。

しゃべれども しゃべれども 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]

しゃべれども しゃべれども 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • メディア: DVD

で、感想……

おもしろかったです。原作ものらしいですね。観ていて、昔のATG映画の「の、ようなもの」を思い出してしまいました。いや、題材が同じ噺家という共通点があるだけなんですがね。ただ、ちょっと淡々としていた展開でしたが、それも作品の持ち味って感じですか。TOKIOの国分太一の落語の演技はなかなかよかったです。ただ欲を言えば、もうちょっと噺家の世界に踏み込んで描いてほしかったなぁ。

闇の子供たち プレミアム・エディション [DVD]

闇の子供たち プレミアム・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD

最後は問題作の「闇の子供たち」

で、感想……

う~ん、こりゃぁ、キツイなぁ……。観ていてシンドイ題材の内容でした。だって、タイの貧民の子供たちの「臓器売買」や「売春」のはなしですから。で、作品としての感想としては、ちょっとなぁ…という感じ。こういう重いテーマの作品って、かなりの演出力や構成力がないとまずいと思うのです。だって、観ている方は「事実を目撃」するようなドキュメンタリー感覚で真剣に観てしまうので、普通の題材の作品ではスルーされてしまうようなちょっとした「粗(あら)」が気になってしまうんですよね。で、この作品、その「粗」がところどころに見えるんです。特にラストシーンですが、原作どおりなのかどうかはわかりませんが、正直、説明不足です。せっかくの題材の重さと密度が薄くなってしまって感動も薄まり、がっかりしました。原作の小説のほうはきっとよくできているんだろうな……。

2009年2月26日 (木)

『チェンジリング』を観た

”行方不明になった子供が警察の捜査で無事帰ってきたが、何故か別人だった。それを否定する母親を何故か認めさせようとする警察。母親は「子を思う愛情」という力で警察の妨害と闘いながら実の子を探そうと孤軍奮闘するが……”と、いう実話を基にした設定で、かつ、監督がクリント・イーストウッドということなので「観らでか!」な気持ちで映画館へ行ってみました。

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で、感想……

これって、猟奇殺人事件(ゴードン・ノースコット事件)がベースの作品だったのですね。てっきり「子を思う母の愛情」がメインになった、ハードな山田洋次的な作品だと思い込んでいました。とにかく、すげぇ作品でした。猟奇殺人、警察の腐敗、女性差別、弱者差別、歪んだ精神病院、教会の力、死刑問題、子供の犯罪、殺人者の心理、体制批判、母の子を思う愛情の深さ、そして希望……と、いろんなテーマがてんこもりで、かつ、それらがうまく構成されているという、イーストウッドの「匠の技」をひしひしと感じざるをえなかった内容だったのです。正直、先日観た、「ベンジャミン・バトン」よりも、よっぽどこちらの方がアカデミー賞「作品賞」の有力候補にむいているのではないかと思ってしまいました。でも、実際はそれほどの評価は得られなかったようで、まぁ、それも分からない気がしないでもないです。

だって、内容が「かなりキツイ」んだもん。

子供殺しのシーンで血をとばしちゃマズイっしょ。とくに、子どもを大切にするアメリカ~ンにとっては「不快」なシーンのなにものでもないし、ロス市警の腐敗ぶりの表現も見ていて生理的に吐き気がするほどリアルだし、警察に言いくるめられる主人公の女性の愚かさぶりも観ていてイライラしてしまいます。そう、すべてが「なまなましい」のです。まぁ、実話が元になっているということもあるので、そこんとこに「こだわった」イーストウッドの監督のポリシーも分かりますが、それにしても鑑賞体力をかなり使いまっせ。

でも、私はこういう作品は大好きです。

ちなみに、チェンジリング(Changeling)の意味は、「取り替え子。ヨーロッパの民話で、妖精が人間の子供をさらった後に置いていく妖精の子供」だそうです。 そうだったんだ、知らなかった!

あと、先週観たDVD。
departed.jpg
「ディパーテッド」っす。今頃観たっす。「巨匠マーティン・スコセッシが、香港映画『インファナル・アフェア』をリメイクしたアクションサスペンス。マフィアに潜入した警察官と、警察に潜入したマフィアの死闘がスリリングに描かれる。レオナルド・ディカプリオとマット・デイモンが主人公の警察官とマフィアをそれぞれ熱演。名優ジャック・ニコルソンがマフィアのボス役で脇を固める」……という、作品でした。

で、感想……

主役級が3人もいるので、どういう着地点にするのかな?と期待してましたが、なんと、全員殺しちゃったんですね。それはそれでいいのですが、着地のさせ方がちょっと強引な気がしました。あと、なんか解せない設定も……。原作の『インファナル・アフェア』が観たくなりました。って、映画好きって言ってる割には、観てない作品多いなぁ、俺……。

2009年2月11日 (水)

『ベンジャミン・バトン』を観た

「80代の年老いた姿で生まれ、歳をとるごとに若返っていき、0歳で生涯を終えたベンジャミン・バトンの奇妙な人生を、数々の出会いと別れを通して描く」……という予告で知った設定に感動し、観る前から勝手にウルウル状態だった、『ベンジャミン・バトン』を観に行きました。

benjamin.gif

で、感想……

人生の意義を重く深淵な演出で問うマニア受けな作品なのかな? と思ってましたが、意外やライト、ときにコミカルな演出で、敷居の低い万人受けのエンターテイメント作品になってました。そうそう、観ながら「フォレスト・ガンプ」を思い出してしまいました。

でも、フォレスト・ガンプに比べると、ちょっと内容が浅く感じてしまうのは否めないなぁ……。少ないんですよ。イベントが。主人公の特殊な設定が、他のたくさんの人間達の人生といかに絡んで、そこから何が生まれるのか? それをどれだけ見せてくれるのか?…なんて~のを期待してたのですが、意外や、身の回りの人間との出来事に終始して、あまり「広がり」と「深さ」を感じられなかったのです。 (まぁ、私が期待しすぎたんでしょうね…)

正直、ちょっと残念……。あんだけの設定の割には、なんか、もったいねぇ作品だな~…という印象でしょうか。いや、それでも「良い作品」であることには変わりありませんよ。なんせ、アカデミーショーで13部門ノミネートらしいですからね! そうそう、ブラピのメイクは一見の価値あり。特に10代になったブラピの顔、CGの力が昨今の映画においていかに重要かを感じずにはおられません。(笑)  あと、上映時間3時間近くと長丁場なので、観る前にはトイレに行かれたほうがよろしいかと。

*追記:この作品は観る人の年齢によって、その感動度がかなり違ってくると思われます。特に、この作品のラストシーンの解釈はかなり異なってくるでしょう。

その他、最近、レンタルDVDで観た作品……
で、感想……

黄色い涙 【通常版】 [DVD]黄色い涙 【通常版】 [DVD]
  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD

 

 

「永島慎二」に捧ぐとのことですが……正直、残念。シナリオは市川森市氏(超有名)とのことで、期待したんだけど、なんちゅーか、阿佐ヶ谷も60年代の若者もなにも描いてないんだよなぁ~……。なんか、ダンさん(永島氏の愛称)に対する脚本家と監督の「思い入れ」と「感傷」を映像化したという感じ。嵐の演技云々以前に、監督の演出に問題ないか? ダンさんの描いた60年代の若者は、あんなに元気なくなかったぞ。

アフター・デイズ [DVD]

アフター・デイズ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  •  メディア: DVD

あの迷作「デイアフター」ではありません。「アフターデイズ」です。人間が地球上から消えたあと、地球の生態系はどうなってしまうのか?という科学的根拠を基にしたドキュメント風の作品です。結論としては、地球上に人間が消えた方が地球環境には良いということで、見ていて「地球上に住む人間以外の生物さん、すみませんねぇ~」という、なんともやりきれない気分になってしまいました。ラストの「地球に人間は必要ないが、人間には地球が必要である」というメッセージがとどめをさします。

最高の人生の見つけ方 [DVD]

最高の人生の見つけ方 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD

これ映画館で見そびれたんだよなぁ~……。で、レンタルで!ということで観たのですが、さすが、うまいね、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの演技が。安心して二人の世界に入って行けます。あと、セリフも小粋で、ともにすれば重くなりがちな「余命を宣告されたガン患者」というテーマもサラリと明るく描かれ、「生きる」ことに元気をもらえます。こういう作品描かせるとハリウッドはうまいよね。日本ではどうしても「しめっぽく」なっちゃうんだよなぁ。あ、あと、関係ないけど、モーガン・フリーマンって志村喬に似てません? え、似てませんか? そうですか。

ノーカントリー スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

ノーカントリー スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • メディア: DVD

映画好きなくせに、実は見てませんでした。私が好きな「バートンフィンク」のコーエン兄弟が監督だったのにね。で、感想ですが……、まさにコーエン兄弟の監督した作品でした(なんじゃ、そりゃ?) 終始、重く、淡々とした描写。客におもねらないんですよねぇ……。けっこう鑑賞体力がいります。悪党の金を盗んだ男が、それを取り戻そうとする殺し屋に追いかけられるという話で、設定をきくとアクション映画っぽい印象なんだけど、ぜんぜんそんなんじゃなくて、けっこう「文学路線」いってて、考えさせるんだよねぇ。深い作品でした。ラストのトミー・リー・ジョーンズのセリフには、ちょっと涙ぐんでしまいました。
 

2009年2月 2日 (月)

映画あれこれ

週末に観た映画。まず、007の新作。 「慰めの報酬」

で、感想……

007.gifいやぁ~。スタイリッシュな映像っちゅ~んですかい? カット割とテンポの早すぎるアクションシーンは迫力はありましたが、正直、わけがわかりませんでした(苦笑)。でも、作品全編に流れる緊張感は、古き良き時代の007シリーズを彷彿させ、なかなかおもしろかったです。(でも、意地でもCGだけは使ってほしくなかったなぁ…。まぁ、今のご時世、無理かもしんないけど)

あと、主役のダニエル・クレイグはいいですね。今までのシリーズの主役(ショーン・コネリー以外ね)にはない「ストイックさ」と「クールっぽさ」が、マンネリ化した007のイメージからの脱却を成功させているような気がしました。ところで、この作品。前作のカジノロワイヤルを観てないとストーリーがよくわからん…てな、巷の噂を聞いていましたが、観てなかった私でも大丈夫でしたよ。まぁ、アクション映画でしたからね。

nigamushi.gifで、必然的に気になる、カジノ~をレンタル屋に借りに行ったら、去年、観たくて仕方がなかったのに、結局、観逃してしまった「百万円と苦虫女」がおいてあったので、即、借りました。

で、感想……

期待通りの良い作品でした。話としては「なんてことはない」淡々としたものですが、なんちゅ~か、タナダユキ監督の感性と、蒼井優の演技が見事にシンクロして、独特の世界をつくっていました。いいですね。こういう大人の事情度の低いミニシアター系の作品って。全国ロードショーなメジャーエンターテイメント的作品よりもかなり「作家性」が強いので、観ている自分と作品との距離が縮まり、「作品の体温」を感じてしまいます。 しかし、蒼井優はいいですね。作家性の強い作品って、ともすると「とっつきにくい」ものにもなりがちですが、彼女の存在感が、それを和らげ、敷居の低いエンターテイメントに変えていました。いい役者です。ところで、この作品のラストで出てくる駅ですが、どこかで見たことがあるなぁ、と思ったら、すぐ近所の駅でした。

2008年12月 7日 (日)

『ウォーリー』を観た

 なんかこのブログ、日常の雑感記録というよりも「映画鑑賞記録」化してるなぁ……。ま、いいか。

で、キャラが『ショートサーキット』の「ナンバーファイブ』に似ているピクサーの新作『ウォーリー』を観に行きました。
walle.gifで、感想…… (あくまで感想で、批評じゃありませんぜ)

いいねぇ……。さすがピクサー、手堅く作ってるなぁという感じ。あと、ロボットの演技だけどボディーランゲージと擬音で飽きさせず見せるという技は、さすがボディーランゲージの発達した文化圏で作られた作品だなぁ…と、改めて意識させます。日本のは「見たて」と「記号」の文化なので、こうはいかないようで(あの宮崎アニメをしても)

あたしゃ、こういう「ベラベラしゃべらずに、動きと擬音だけで見せる作品」というのが子供のころから大好きでして、トムとジェリーで有名なハンナ&バーバラーのアニメや、実写ではチャップリン等の無声のスラップスティック系の作品を夢中になって観ていたもんでした。なんか、自由なんですよね。多くを語らない部分、作品の中に想像力で参加できるというか…いろんな発見もあるし。

あと、この作品、意外やカチッとしたSFなんですね。「環境汚染問題」や「生きがい」というテーマも、イヤミなく盛り込まれなかなか考えさせられます。宇宙船の未来の人間の姿は、現代ネット社会の強烈な皮肉とでもいいましょうか。思わず苦笑してしまいました。もちろんハートウォーミングな物語展開は健在です。

見どころ満載のこの作品ですが、やはり一番の見どころは「ウォーリー」ですな。とにかく「かわいい」です。特に個人的にグッときたシーンは「ウォーリー家の中」でした。700年間ひとりぼっちだったウォーリーの孤独と希望の心があの家の中の設定にすべて現わされているからです。多くを語らず、一枚の絵で語る。まさに「設定」のお手本みたいな部屋です。心の中で「うまい!さすがピクサー!」とうなってしまいましたよ。内装品もピクサーお得意のオマージュやパロディーがフンダンに盛り込まれているようで、DVDが出たら、一シーン、一シーンをチェックしてみたい気にさせます。

しかし、ウォーリーの起動音が「Mac」と同じなのは笑ったなぁ。(ピクサーの社長がアップルのスティーブ・ジョブスだからなんでしょうね) あれ? ということは、ウォーリーのコンピューターはマックのOSで動いてるのかな?

皆さんにお勧めの作品です。ちょっと個人的な作品に偏りがちな昨今の宮崎アニメよりも「エンターテイメントの心」を忘れていないという意味では価値があります。

ああ、ウォーリーのフィギュアが欲しくなってきたぞ……。

ディズニー トランスフォーミング WALL・E (ウォーリー)

ディズニー トランスフォーミング WALL・E (ウォーリー)

  • 出版社/メーカー: タカラトミー
  • メディア: おもちゃ&ホビー

ディズニー インターアクション EVE (イヴ)

ディズニー インターアクション EVE (イヴ)

  • 出版社/メーカー: タカラトミー
  • メディア: おもちゃ&ホビー

*追記:私は今だかってあれほどまで「かわいいゴキブリのキャラ」を観たことがない…。

 

……あと、ついでに、最近観たその他の作品について。

thunder.jpg『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』

で、感想……

A級なみの金と役者を使って、本気でB級作品を創った!という、ムダなハートがガンガン感じられる、「よくわかんない」作品でした(苦笑)。

あと、この作品、以前観た「レッツ・スマート」と同じく、英語や、アメリカの風俗・ハリウッド事情がわかっていないと、ちっとも楽しめません。まぁ、コッポラへの皮肉ぐらいは分かりますが……。

blindness.jpg『ブラインドネス』

で、感想……

シリアスでした……。

テレビのCMを観た限りでは「人類が目が見えなくなる病におかされるハリウッド的パニックもの」と思いこんで観に行きましたが、実際は「極限状態に置かれた人間達が、以下に獣(けもの)化してゆくか? 秩序とは? 良心とは? そして、人の絆とは?」等の深淵なテーマを考えさせられる地味でシリアスものでした。

特に、収容所内の表現が秀逸で、ハリウッドのリアリズムに対するこだわりをヒシヒシを感じぜずにはおられません。 臭ってきそうでしたし。(何が臭ってきそうなのか知りたい方は是非、劇場へ)

個人的にはOKな秀作でしたが、かなりヘビーなのであまり一般受けはしないだろうなぁ……。てな、感じでした。

 

2008年11月 8日 (土)

『レッドクリフ』を観た

三国志演義の「赤壁の戦い」を映画化した『レッドクリフ』を観ました。

で、感想……
redclif.jpgアクション映画として素直に楽しめました。おもしろかったです。まるでTVゲームの三国無双を実写化したような「ちぎっては投げ!ちぎっては投げ!」という一騎当千的チャンバラのようなアクションは私の中に潜む「男の子の本能」をくすぐり、興奮せずにはおられませんでした。(ただ、アクションシーンがかなり長いので、ゲップが出そうでしたが…)

私が一番懸念していたジョン・ウー監督のお得とする「鼻につくアートっぽい演出」(それが売りでもあるらしいが…)も、かなり抑え気味だったので、私的には良かったかな。(琴を弾くシーンではやっちまってたけど…) あと、この作品、三国志を知らない客のために、作品が始まる前に「設定を簡単に説明したミニムービー」をながしたり、また、やたらと多い登場キャラに客が混乱しないように、キャラ名テロップを頻繁に出したりする等、複雑な設定をいかに客にわかりやすく観てもらうかと気を使っているところに好感を得ました。

ただ、「人間ドラマとしての三国志」を期待すると、ちょっとはずれになるかなぁ…。戦闘シーンやアクションに比重をおいた分、そのあたりはかなりショートカットされています。

この作品、今回はパート1(前編)ということで、後編は来年の春とのこと。赤壁の戦いのオチは知っていますが、それでも「はやく観たいぞ」という衝動に駆らせる作品のまとめ方は監督の力量を感じさせます。

ポップコーンムービーとしては大変楽しめます。特に頭を使わずアクションを楽しみたい男子にはお勧めです。

2008年10月29日 (水)

『ゲットスマート』を観た

smart.jpg昔、テレビドラマでやっていたコメディースパイドラマ『それゆけスマート』のリメイクとういうことなので、観てみました。

で、感想……

こりゃ、日本人にはうけないだろうなぁ……という感じでした。

というのが、字幕スーパーの訳文が『笑えないギャク』の連続で、それは言いかえれば『英語が理解できないと本当の面白さなんか日本語には訳せないよ~!』ということを現わしているからです。あれです。あるシーンに対して日本人客は無反応なのに、外人の客だけが笑っているという、あの状況ですよ。その連続というカンジ。

ただ、アクションシーンは万国共通ということで楽しめました。ストーリーも分かりやすかったです。だからこそ、英語やアメリカの社会状況が理解できないことで十二分に楽しめないとうことが残念でなりませぬ。

ま、それ言ったら邦画以外の字幕スーパーの作品はすべて十二分に楽しめていないということになるんだけどね。

 

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