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2006年2月19日 (日)

なんで『海のトリトン』にはまったんだろ?

BIGLOBEストリームで、昔なつかしのアニメがお試し版として無料で観れるということで覗いてみました。すると、おお、なつかしい! 『海のトリトン』をやっているではないか!

この作品は、私が中学2年生の頃に毎週欠かさず観ていた大好きなアニメでした。大人になってもカラオケに行く度に主題歌を唄っていたほど好きな作品でした。

で、その大好きだった『海のトリトン』。なんで当時にそんなに”はまった”のか? を検証してみたくなって、ウン十年ぶりに観てみることにしました。

う~ん…。今観てみると脚本はずいぶん大雑把だなぁ…。今のアニメオタクには通用しない設定かも。でも、今のアニメのようにディティールにこだわらない分、『とにかく物語を進めるのだ!』というテンポのよさとダイナミズムがあります。

しばらく観つづけました。そして、当時の私がこの作品に”はまった”理由がわかりました。

まず最初に、今、聞いても色あせないBGMです。鈴木宏昌によるアニメ音楽らしからぬ”フュージョンっぽさ”が、この作品の青い海と空の世界観にぴったりとあっているのです。田舎に住んで音楽情報の乏しい当時の私にとって、このような都会的なセンスのBGMはかなり衝撃的だったと思われます。まるで、テレビゲームのBGMの概念をぶっ壊した”すぎやまこういち”的衝撃をも彷彿させます。

次に声優の塩屋翼。当時、この声優さん自体がリアル少年で、トリトンの年齢設定とほぼ同じだったせいか、トリトンの存在感が妙にリアルで親近感を覚えたことを思い出しました。もし、声優が大人だったらトリトンに対する感情移入はかなり変わっていただろうと想像できます。(好きになれなかったかも) あと、今の歳になって気づいたのですが、トリトンの声はもちろんのこと、その風貌やコスチュームが思春期の少年が持つ独特のエロティシズムを醸し出し、それが”トリトンという少年”のリアリティーを強いものにしていたのではないかと思います。当時の私はトリトンの持つエロティシズムは感じることはできても、それが何だったのかは理解できなかったのでしょう。(あれは”ショタコン”が夢中になるエロティシズムと同じものだったのかなぁ?)

次に、泳ぐトリトン。とにかくトリトンはひたすら泳ぎ続けます。たまにお伴のイルカに乗ることもありますが、80%は泳いでいるようです。今のように”かっこいいメカ”で移動なんかしません。ただ泳ぐのです。これが、よかった。その地味な移動手段がリアリティーを感じさせたようです。

最後に、設定の空と海。この作品の舞台は『海のトリトン』というくらいですから、もちろん『海』です。それも海のど真ん中なので、どこへ移動しても『海』です。海、海、海……。その劇的なくらい”たいくつな舞台設定”が逆に当時に私に『海』のリアリティーを感じさせてくれたようです。実際、海ってたいくつなんですよね。(途中、北極によって氷の世界もありましたが…)

つまり、この『海のトリトン』。当時の私にとって、それまで体験したことのない『リアリズム』を感じさせた初めてのアニメ作品だったようです。物語自体はファンタジーですが、トリトン自体に対しては『等身大のリアルな存在感』を感じていたのでしょう。だからあれほどまで感情移入して”はまって”しまったのだろうと今の私は分析します。

ちなみにこの作品に関わった、皆さんご存知の富野由悠季氏は、このトリトンの数年後に『機動戦士ガンダム』を作りあげています。ガンダムが持つリアリズムとトリトンの持つリアリズムの表現手法に似たようなものを感じるのは、あながち気のせいではないような気がします。

BIGLOBEストリームでは、その他に『宇宙戦艦ヤマト』『黄金バット』『妖怪人間ベム』などもストリーミングしていました。特に『妖怪人間ベム』は今観ても強烈でした・(怖ぇ~~~!)

 

【追記1】ただ、トリトンの最終回だけは納得できず、当時の私はかなり怒り、水平線に消えてゆくトリトンの行く末を心配していてことを記憶しております。(既にこの頃から富野由悠季氏の『皆殺しの富野』的エンディング手法の兆しがみられています(苦笑))

【追記2】ヒロインのピピの存在も忘れられません。かわいい、なまいき、わがまま、という現代にも通じる女の子キャラ設定の見本みたいな存在です。

ちなみに手塚治虫の原作では『ピピ子』という名前でした。ついでにタイトルも『海のトリトン』ではなく、『青いトリトン』でした。

【追記3】そうそう、トリトンにリアリティーに感じた要素がもうひとつありました。それは『トリトンがあまり強くない』というところです。

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